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今冬はインフルエンザとコロナの同時流行の恐れ

今冬はインフルエンザとコロナの同時流行の恐れ

公開日:2022.10.03

新型コロナウイルス感染者の減少傾向が続いていますが、秋から冬にかけてインフルエンザとの同時流行が懸念されます。今冬のインフルエンザ流行を予測する1つの指標とされるのが日本と季節が逆のオーストラリアの感染状況ですが、コロナが流行するなか、インフルエンザの流行が過去5年を超えるレベルとなったからです。

オーストラリアでは過去5年を超える流行

季節が日本と反転する南半球のオーストラリアの感染状況は日本での流行を予測する1つの指標となっています。オーストラリアの今冬のインフルエンザ患者数は、2020年と2021年は少なかったものの、2022年は秋に当たる4月から感染が始まり、初冬に当たる6月には2019年を超えるほどの急拡大をしました。4月からのインフルエンザの週毎の報告数は過去5年間の平均を超えるものでした。その理由としては、①コロナ流行で感染症対策が徹底されていた過去2シーズンにインフルエンザの感染者が減ったため集団免疫が低下した②今シーズンでは行動規制がほとんど撤廃され人流が増えた、などが挙げられます。

オーストラリアの流行では、A香港型が多く検出され、日本の今冬でもこのタイプが主流となる可能性があるとされます。A香港型が流行すると、インフルエンザによる死亡や入院が増加することが知られています。

社会全体のインフルエンザに対する集団免疫が低下

日本もオーストラリア同様、過去2年間インフルエンザの流行がみられず、患者数が圧倒的に少なかったことから、社会全体のインフルエンザに対する集団免疫が低下していると考えられます。そのため、いったん感染が起こると、社会全体として大きな流行となる恐れがあります。また、今年は、RSウイルスや手足口病などコロナ以外のウイルス感染症も増えたことからもインフルエンザの増加の可能性が指摘されています。

コロナ対策を政府にアドバイスする専門家組織は、今年の年末年始にかけてコロナとインフルエンザが同時に流行する可能性に懸念を示しています。

こうしたことから、日本感染症学会では、今季も小児、妊婦も含めて、接種できない特別な理由のある人を除き出来るだけ多くの人に、インフルエンザワクチンの積極的な接種を推奨しています。とりわけ、ワクチンが必要なのは、65歳以上の高齢者、5歳未満の子ども、心臓や肺などに慢性の持病のある人、悪性腫瘍で治療中の人、高度の肥満者としています。インフルエンザワクチンの効果が持続する期間は接種後2週間から5か月といわれています。

新型コロナとインフルエンザワクチンの同時接種を推奨

政府は、新型コロナとインフルエンザワクチンの同時接種を推奨する方針です。新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンとの同時接種については、単独で接種した場合と比較し、有効性(抗体価への影響)及び安全性(副反応への影響)は劣らないとの報告が出されています。なお、新型コロナワクチンとインフルエンザワクチン以外のワクチンとの同時接種については、引き続き13日以上の間隔をあける必要があるとされます。

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アソースナビ編集部

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