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医療用ガウンの規格「AAMIレベル」

医療用ガウンの規格「AAMIレベル」

公開日:2020.09.28

4つの試験で防護性能を判定

公開日:2020.9.28

AAMI(エイミー)レベルとは、手術用ガウン・ドレープ、隔離用ガウンなどの医療用ガウン類を防護性能によって分類する規格です。
感染などのリスクから医療従事者を守る医療用ガウンは、他のPPEと同様、用途に適する性能を持った製品を選ぶ必要があります。日本にはガウン類の性能を分類する統一規格はありませんが、アメリカ医療機器振興協会(Association for Advancement of Medical Instrumentation, AAMI)が定めた規格に基づき、4つの防護レベルに区別して使い分けられています。

AAMIレベルの判定は、以下の4つの試験によって行われます。

1. 耐水・衝撃浸透試験(AATCC42)
スプレーで水を噴霧した場合の浸透抵抗性を判定

2. 耐水・静水圧試験(AATCC127)
水に持続的に加圧接触した場合の浸透抵抗性を判定

3. 合成血液浸透試験(ASTM F1670)
代替血液の浸透抵抗性を判定(外科用ドレープ用)

4. ウイルス侵入試験(ASTM F1671)
血液および細菌・ウイルスの浸透抵抗性を判定

防護効果の4つのレベル

上記の試験結果をもとに、防護性能を4つにレベル分けします。最高レベルは4です。

AAMIレベル

レベル 試験と結果 防護効果 適した手術の例
衝撃対水圧試験で水の浸透量が4.5g以下 最低限の耐水性 血液などの曝露がほとんどない短時間の手術
2 衝撃対水圧試験で水の浸透量が1.0g以下、かつ静水圧試験で20cm以上 ある程度の耐水性 内視鏡手術、白内障手術など
3 衝撃対水圧試験で水の浸透量が1.0g以下、かつ静水圧試験で50cm以上 適度な耐水性 一般的な開腹手術、乳房切除術など
4 合成血液浸透試験、ウイルス侵入試験において2psi(13.8kPa)で浸透なし 血液・ウイルスの浸透抵抗性有 肝胆膵手術、人工血管置換術、帝王切開術など、多量の血液曝露や液体使用が予想される手術

なお、ガウンの判定は最も汚染リスクが高くなる体の前面部分と両腕の性能で決まります。
また実際には、手術内容や着用者の担当領域の違いに応じて適したレベルの製品を使い分けるのが普通です。
このAAMIレベルは防護性能のレベル分けですが、強度や耐久性、耐火性、耐静電気性、耐薬品性、衛生面、通気性や快適性などの性能も考慮して製品を選ぶ必要があります。

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アソースナビ編集部

メディアスグループは、医療機器の販売を中心とした事業を展開しています。医療に携わる私たち(Medical+us)は、医療現場や人々の健康的な明日へ役立つ情報をお届けする情報発信源(Media)の役割も果たしていきたいと考えています。

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