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知っておきたい乳がん検査(3) CT検査やMRI検査、骨シンチグラフィ、PET検査、腫瘍マーカー

知っておきたい乳がん検査(3) CT検査やMRI検査、骨シンチグラフィ、PET検査、腫瘍マーカー

公開日:2022.10.31

乳がん検診の早期受診を呼びかける10月のピンクリボン月間にちなみ、乳がんの検査について3回にわたってまとめます。第3回目は乳がんの広がりや転移を調べるCT(コンピュータ断層撮影)検査やMRI(核磁気共鳴画像)検査、骨シンチグラフィ、PET(陽電子放射断層撮影)検査などについて紹介します。

CT検査で遠隔転移の有無を確認

CT検査はX線撮影の一種で、体を輪切りにした映像を画像化して診断します。乳房内のがんの広がりや別の臓器に転移する遠隔転移の有無を調べることができます。乳がんが遠隔転移しやすいのは首のリンパ節、骨、肺、肝臓、脳とされます。MRI検査は磁気に反応して体内から出る信号を画像化して診断します。体のあらゆる断層面を観察することが可能です。X線を使わずに磁石と電波を使うので、被ばくの心配がありません。CT同様、乳房内のがんの広がりのほか、しこりの性質などを調べることができます。MRI検査の1種とされる無痛MRI乳がん検診(ドゥイブス・サーチ)は、マンモグラフィ検査の痛みのために検診を敬遠する人に適したものです。検査は、乳房型にくりぬかれたベッドにうつ伏せになることで行い胸を圧迫しないので、痛みはありません。この検査は、乳腺量に左右されないため高濃度乳房でもがんの発見率が下がることはなく、放射線被ばくもゼロです。

骨シンチグラフィで骨転移を確認

骨シンチグラフィは、全身の骨に集まる特性を持った放射線同位元素を含む薬を静脈内に注射し、体内の骨組織から放出されるガンマ線を画像化する検査です。乳がんが骨に転移していないかを確認するために行います。注射後、薬が骨に十分に集まってから画像をとりますが、集積するまでに最低2時間必要となります。

PET検査も、ほかの臓器への転移などについて確認するための検査です。検査方法は、ブドウ糖によく似たFDGという検査薬剤を体内に注射し、がん細胞に取り込まれるブドウ糖の分布を画像にします。乳がんの多くはFDGをよく取り込み、骨、肺、肝臓などといった乳がんの転移頻度が高い臓器で診断能は高いとされます。CT検査やMRI検査など他の検査では診断がはっきりつかない場合に用いられる場合があります。

薬物療法の効果や再発の確認にも有用

CT検査、MRI検査、骨シンチグラフィ、PET検査は、治療方針の決定の前だけでなく、薬物療法の効果を確認したり、再発しているかどうかを確認するためにも行われます。

腫瘍マーカーとは、がん細胞で産生・分泌されるタンパク質の量を血液や尿を用いて検査する方法で、がんの診断の手がかりとするものですが、乳がんでは、今のところ、診断や病期の判定ができる腫瘍マーカーはありません。ただし、がん再発時における病状の把握や治療効果を確認する手立てとして、腫瘍マーカーは日常的に用いられています。乳がんの腫瘍マーカーとしては、CEA、CA15-3、NCC-ST-439が広く用いられています。腫瘍マーカーが異常に高ければ陽性、低くおさまっていれば陰性と判定されます。

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