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新型コロナ第6波で減少ペースが緩やかな理由とは

新型コロナ第6波で減少ペースが緩やかな理由とは

公開日:2022.04.05

新型コロナウイルス感染症の第6波のピークは今年2月上旬に越えましたが、昨年の第5波のピーク後の激減と違い感染の減少ペースは緩やかで高止まりの状態が続いています。その理由について考えてみます。

ワクチン接種の遅れで高齢者に感染拡大

厚生労働省によると、全国の新型コロナの新規感染者数は4月3日時点で4万7,229人。第6波のピークであった2月1日の10万3,502人と比べて約54%減にとどまっています。昨年の夏から始まったデルタ株流行の第5波はピークの8月20日から2カ月弱で感染者数が約98%減少したのと様相が異なっています。

厚生労働省 「新型コロナウイルス感染症の国内発生動向(※報告日別新規陽性者数):2022年4月4日掲載分」より

第6波の新規感染者数の減少スピードが緩慢な理由の1つとして専門家が指摘しているのが、ワクチン3回目接種の遅れです。1月初旬時点での65歳以上の高齢者の3回目接種者は1%以下で、2月1日時点でも1割に満たない状況でした。多くの高齢者は2回目の接種から半年以上が経過し感染を防ぐ抗体が著しく低下している状況下で、当初は20〜30代の若年層が中心だったオミクロン株の流行が高齢者に広がったとみられます。翻って、デルタ株が流行していた2021年7月下旬の時点では65歳以上の高齢者の2回接種率は70%を超えており、若年層から高齢者への感染が抑えられていました。

10歳未満の子どもの感染が急増

もう1つの理由としては、10歳未満の子どもの感染が著しく増えたことです。第5波で10歳未満の感染した子どもが最も多かったのは2021年8月31日までの1週間の1万380人でしたが、第6波でこれまで最も多かったのは2022年2月8日までの1週間の7万6,856人でした。第6波のオミクロン株はデルタ株に比べて感染力が強く、幼稚園や学校など集団生活する環境で広がりやすいことと、子どものワクチン接種率が低いことが指摘されています。5〜11歳のコロナワクチン接種は3月から本格化していますが、3月29日までの集計によると、1回目の接種者は39万4,714人で、接種対象となる約740万人のうち、5.3%にとどまっています。

厚生労働省「第77回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年3月23日)資料2-3 新規陽性者数の推移(HER-SYS データ)」より

オミクロン株の派生型「BA.2」への置き換わりが進む

このほか、感染力がより強いとされるオミクロン株の派生型「BA.2」の影響も一因と考えられます。当初の系統株「BA.1」から急速に置き換わりが進み、新規感染者のうち過半数がBA.2に感染している可能性があるとみられ、5月にはほぼ100%に達すると予想されています。BA.2はBA.1と比較して感染後に他人にうつすまでの日数が15%短く、感染者1人が次に平均で何人にうつすかを表す指標である実効再生産数が26%高いとされます。BA.2の割合が増加している他の国では感染の再拡大が起きています。

新型コロナ新規感染者数が減少傾向に転じたため、18都道府県に適用されていたまん延防止等重点措置が3月22日に約2カ月半ぶりに全面解除されましたが、依然として病床使用率が高い水準の地域もあります。BA.2への置き換わりが進み、行楽シーズンを迎え、春から夏にかけて感染が再び拡大し第7波につながる懸念があるとも指摘されています。

こうしたなか、政府は新型コロナウイルスの第4回目のワクチン接種について5月開始を目指す方向で検討に入りました。3回目接種から一定期間経つと感染予防効果が低下する傾向があることを踏まえたものです。ともあれ、3密の回避、換気の徹底、マスク着用、手洗いなど基本的な感染対策の継続が求められるところです。

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アソースナビ編集部

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