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オミクロン株の亜型BA.5の拡大で第7波到来

オミクロン株の亜型BA.5の拡大で第7波到来

公開日:2022.07.22

新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が再増加し、第7波に入ったとされます。その要因としては、ワクチン接種後の時間経過による感染予防効果の低下や行動制限の緩和、エアコンの使用による屋内の換気不十分などが考えられますが、オミクロン株の亜型のBA.5の拡大も大きな要因として挙げられます。BA.5の感染力、症状、ワクチンの効果などについてまとめました。

8月にはBA.5にほぼ置き変わる

新型コロナウイルスの感染者数は7月に入り全国で前の週の2倍を超える増加が続いています。こうしたなか、感染力が強いオミクロン株のBA.5が全国で広がっています。BA.5はオミクロン株の一種で、2022年2月に南アフリカで見つかった後、5月以降ヨーロッパを中心に広がり、6月以降世界で検出される新型コロナウイルス全体の約5割を占めています。国内では4月ごろに主流だったBA.2からBA.5への置き換わりが進み、国立感染症研究所の分析では、8月はじめには全国でほぼ100%になるとみられます。

免疫を逃れる性質を持つ

英国健康安全保障庁の報告によると、BA.5はBA.2よりも35.1%速く感染が広がると推定されています。BA.5はウイルスの表面にある突起のスパイクタンパク質に「L452R」や「F486V」という変異を持っていて、ワクチン接種や過去の感染によってできた免疫を回避するという特徴があります。このためワクチンを接種していても、今までのオミクロン株より感染しやすくなると考えられます。ワクチン接種により作られた抗体は半年以上経過すると抗体濃度はピーク時の約4分の1に低下することが確認されています。3回目接種が進んでいますが、時間経過とともに獲得した免疫が減弱していくものと思われます。京都大学の西浦博教授が明らかにした試算によると、オミクロン株のBA.4とBA.5に対する免疫保持者の割合は7月13日時点で20代で31.2%、30代で30.2%、40代で29%、50代で29.7%、60代で26.4%、70代以上で26%となっています。

BA.2同様重症化しにくい

BA.5の重症化程度については、WHOの報告によると、最初に流行したオミクロン株BA.1に比べて重症化しやすくなったというエビデンスはないとしています。BA.2もBA.1と同程度の重症化率とみられていますので、BA.5はBA.2と同等の重症化率と考えられます。

第6波では喉の痛みを訴える患者が多かったのに対して、7月に入って受診する患者の症状としては、発熱が38℃以上と高く、倦怠感を訴える人が多い傾向にあるとされます。また、海外からの渡航者でBA.5が検出された人の約半数は無症状とされます。感染者は50代以下の年齢層で増加幅が大きく、重症者数や死亡者数は低水準で推移しています。

世界でBA.5の感染が急拡大していますが、BA.5がいち早く収束に向かった国として注目されているのがポルトガルです。今年5月にBA.5への置き換わりが進み、5月下旬に感染者が過去最大に増加しましたが、重症者数や入院者数は過去最小で、その後、短期間で減少に向かったとされます。ポルトガルの高齢者比率は日本同様に高く、ワクチン接種状況も日本と似ているとされます。

4回目接種の重症化予防効果は3回目と比べて約60%

政府は、現在60歳以上の人や18歳以上で基礎疾患がある人に実施している新型コロナワクチンの4回目接種の対象を医療従事者や高齢者施設の従事者に拡大することを表明しました。4回目のワクチン効果については、イスラエルの研究報告では、オミクロン株流行期において60歳以上の人に対するファイザー製ワクチン4回接種群(2022年1月3日〜2月18日)は、3回接種群と比較して接種後30日間で、感染予防効果は45%、発症予防効果は55%、入院予防効果は68%、重症化予防効果は62%、死亡予防効果は74%であったことが示されています。

現在の医療提供体制については、全国的には、病床使用率は総じて低水準にあるものの、新規感染者数の増加に伴い、大都市をはじめ、一部の地域において上昇傾向となっています。政府の新型コロナ分科会は、「医療のひっ迫の度合い」をより重視して5段階のレベルに分けて対策を行う考え方を示していますが、7月14日時点では、多くの都道府県はレベル2(警戒強化)と判断しています。今後、急激な感染拡大が医療提供体制に与える影響は少なくなく、専門家は、患者の重症度や年齢などに応じ臨時の医療施設などを含めて病床を柔軟に活用していく必要がある、などと指摘しています。

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アソースナビ編集部

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