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感染から身を守る個人用防護具(PPE)の適切な使い分け

感染から身を守る個人用防護具(PPE)の適切な使い分け

医療現場において、血液や体液、分泌物、損傷皮膚、粘膜、嘔吐物、排せつ物などの湿性生体物質を介した感染から医療従事者を守るために、個人用防護具(PPE: Personal Protective Equipment)の使用は極めて有効です。PPEの役割を十分に発揮するためには、作業内容に考慮して、状況に応じて適切な使い分けることが必要となります(下図)。また、昨今の新型コロナウイルス感染症の流行では、PPEの適切な使用について改めてその重要性が認識されました。

PPEの種類と使用目的

医療施設で使用される主なPPEとして、手を覆う手袋、目・鼻・口などの粘膜を守るためのマスク、フェイスシールド、ゴーグル、胴体部分を守るアイソレーションガウン(不織布製)、ガウン・エプロン(プラスチック製)、頭部を保護するキャップ、足回りを保護するシューズカバーなどがあります。

キャップは、接触や飛沫による汚染からの防止や毛髪落下による汚染を防ぎます。

フェイスシールドやゴーグルは、患者からの血液、体液の飛沫がある場合に目や鼻や口を保護するために使用します。観血的手術の際には、微量な血液も含め顔面に暴露されていることが報告され、適切な着用が望まれます。

サージカルマスクは、血液、体液由来の病原菌飛沫に曝露するリスクを低減します。素材は不織布で、家庭用と比べてフィルターの目が細かいのが特徴です。結核菌など空気感染の場合には、0.3μm以上の微粒子を95%以上遮断するN95マスクが使用されます。

不織布製のアイソレーションガウンやプラスチック製のガウンとエプロンは、血液、体液、排泄物などの湿性生体物質が飛散してくる可能性がある場合に着用します。液体が浸透しにくい素材が望ましいとされます。ガウンは長袖で袖口が締まったもので、背中部分も含め広範囲にカバーできる形態のものが推奨されます。

手袋は、血液、体液、感染性物質による接触や飛沫から守ります。また、注射針やメスなどを取り扱う時に、針刺し切創による汚染リスクを減少させることが報告されています。汚染された表面に触れないように手袋を外すとともに、使用後の手指衛生が必要とされます。

シューズカバーは、湿性生体物質からの汚染を防ぐとともに、歩行による手術室などの清潔領域の環境汚染の防止のために着用します。